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人間でも下痢を起こすことがあるので、愛犬が下痢を起こしたからといって 焦ってしまう飼い主さんは少ないかもしれませんね。
ですが、日頃と違うことが起こった時は、一度 環境や食べ物などを見直す機会でもあります。
また、まれに思わぬ病気の初期症状である場合も無きにしも非ずなので、「しばらくしたら治るかな?」と軽く考えず、原因を追求していきましょう。
下痢を起こしている時も、便の色や 犬の食欲や過ごし方などから、ある程度の原因がわかったりします。
ここでは、犬の下痢に関して
- ゼリー状の便をするとき
- 血便が出る原因
- 病院に連れていく判断基準
- 元気で食欲があるのに下痢が続く理由
- 下痢が続くの時の食事について
- 犬の下痢の対策や予防法
について、それぞれご紹介していきます。
犬がゼリー状の便をするときは下痢?
犬は喋ることが出来ないので、便の状態で健康状態を判断することがあります。
その中でよく見られるのがゼリー状の便。便にゼリー状の膜のようなものがついていたり、粘着物だけが出ることがあります。
この場合、考えられるのは大腸炎です。ゼリー状にものは大腸の粘膜で、酷い場合は出血を伴うこともあります。
環境の変化によるストレスや、フードが合わないなどさまざまな理由で起きる病気です。便以外は元気、食欲もある場合は様子見でもいいでしょう。
下痢で血便が出る原因について
血便が出るということは消化器官のどこかで出血しているということです。出血の色が鮮血か黒っぽいかで、ある程度の場所の特定が可能です。
◆鮮血の場合
小腸や大腸、結腸、肛門などの下部消化管からの出血が考えられます。消化などの影響は受けないので鮮やかな血が混じるのが特徴です。
主な原因:腸炎、ウイルス感染、食中毒、毒物、ストレスなど
◆黒っぽい場合
タール便と呼ばれるものは、食道や胃、十二指腸の上部消化管です。消化の影響を受けているのでタールのような黒い便になります。
主な原因:重度の胃炎、潰瘍、腫瘍、異物の摂取など
下痢で血が混じる時は病院につれて行くべき?
もし下痢で出血も伴っているのに食欲は変わらずに元気な場合、病院に連れていくべきか迷ってしまいます。
ちなみに食欲の有無というのは重要なポイントになります。最も手軽に判断出来るのが食事です。病気の重症度を測る目安にもなります。
下痢で血が混じっていたとしても、食欲は普段と変わらずにあるのであれば1日様子を見てもいいでしょう。一食だけ断食をしたり、食事量を減らすなどして判断してみてください。
しかし何度も繰り返すようであれば病気の可能性があるので、病院で診察してもらいましょう。
元気で食欲があるのに下痢が続く理由とは?
元気で食欲がある場合、環境の変化や食べ物が合わなくてストレスを感じ、一時的に下痢になっている可能性が高いです。
案外元気に過ごしてはいますが、ストレスにさらされている以上、体に良い訳がありません。
変更したものがあるのなら一度元に戻して、1~2日ほど様子を見てみましょう。興奮するような遊びは控えて大人しくすごしてみるのも大切です。
下痢が続くの時の食事について
下痢が続くときは、消化器官が敏感な状態になっています。あまり危険度がない場合も、半日~1日ほど絶食をさせて、少し胃を休ませてあげるのがベターです。こうすることで回復が早くなることがあります。
ただし、水分はいつも通り与えてください。下痢を起こすと脱水症状を引き起こしやすくなります。
とはいえ冷たい水を飲ませたり、一度に大量に与えるのはNGです。
絶食後はフードをふやかしたりして胃腸への負担を軽減し、少しずつ与えてあげてください。
嘔吐もある場合は、食事も水も与えずにすぐに病院へ連れていきましょう。
犬の下痢の対策や予防法について
一時的なものであればフードやおやつに原因があることが多いので、見直してみましょう。フードの量を減らしたりして様子を見てください。完全に下痢が治まるまでは油断はしないことです。
また食欲があって元気な場合は、半日ほど絶食するのが一番効果的です。一時的に胃を休ませることで回復します。整腸剤などは医師の判断のもと与えてください。
下痢でも元気がなく震えているようなとき、嘔吐を伴うときはすぐに病院へ連れて行きましょう。
それぞれの下痢の原因によって予防法・対策は異なります。一時的なものや元気な場合はストレスの軽減やフードの見直しが必要です。
ウイルス性の下痢の場合は予防法はありません。症状も長引くので早めに病院へ行きましょう。また、下痢を繰り返すようなら定期的に検診を受けるのもおすすめです。
便にゼリー状の膜や粘着物がついていたり、血が混じっている場合は、病気が原因の場合もあるので 病院に連れていく方がよさそうですね。
元気で食欲がある場合は、急いで病院に連れていく必要はなく、環境や食べ物を見直して 体を休めてあげると良さそうです。
いずれにせよ、下痢などで体調を崩しているときは 愛犬の様子をいつも以上に見てあげてくださいね。